いつも心にタイスマイル

AFSでタイ留学中高校生の奮闘日記。南部プラチュアップキーリーカンで大自然を満喫中。タイ語くんは最大のライバル。

バンコク爆弾テロとは一体何だったのか


2015年8月17日、未曾有の大被害を出したバンコクでの爆弾テロから半年が経ちます。

落ち着いたように見えるタイですが、外国人取り締まりが厳しくなる等影響は続いています。

タイ史上最悪のテロは一体何だったのでしょうか?



事の発端

2015年7月9日、タイ政府が、新疆ウイグル自治区から逃れてきたトルコ系イスラム教ウイグル族の受け入れを拒否し、中国へ強制送還しました。


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その数なんと109人。密入国者としてタイで2014年から拘束されていた人々でした。

中国政府と協力し国籍を確認したことが強制送還の理由。帰還時に、母国中国で過酷な扱いを受ける可能性があるにも関わらず、送還したのです。

この事件に関しトルコでは不満が噴出。タイ領事館がが襲撃される事態となります。


事件の始まり

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容疑者グループは2014〜2015年にかけてトルコ人の密入国支援組織から金を受け取り、準備をしていたと見られています。

実行犯は陸路で入国しました。カンボジアとの国境の警官に賄賂300バーツを渡し、入国できたと供述しています。



テロの発生

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事件現場直ぐそば、タイで1番有名なデパートサイアムパラゴン


8月17日夜6時55分、繁華街のど真ん中で事件は起きました。

サイアムのすぐそば、エラワン廟の目の前のラッチャプランソン交差点にて爆弾が爆発。20人が死亡、125人が負傷するという悲劇に。

サイアムはバンコクの中でも1番の繁華街であり、観光客もとても多い。中でも夜は1番人が多い時間帯であり、犯人グループが多くの犠牲者を出すことを狙っていた可能性が高いです。


8月18日の午後にはBTSサパーンタクシン駅すぐのサートン船着場にて、爆発が起こります。

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爆弾は奥側の橋付近で爆発した


サートン船着き場はチャオプラヤ川クルーズの起点であり、観光客が多い場所。川の中での爆発だったため、幸い負傷者は0人でした。

この2つの事件は今に至るまで、いかなる犯行声明も出されていません。



当初の予想

タイでテロを起こす可能性がある組織は4つあります。

1.タクシン派

タイではタクシン派と反タクシン派に分かれての抗争が起こっています。

現在は反タクシン派である軍部が政権を握っているため、タクシン派がテロを起こした可能性が唱えられました。

タイの学校内では、当初この説が有力に語られていました。


2.南部イスラム教

タイ深南部3県(ナティワート、パッタニー、ヤラー)では、過激派イスラム教徒による独立抗争が絶えません。爆弾テロも良く起こっています。

しかしこの説は、使用している爆弾の種類が違うという理由で打ち消されます。


3.ウイグル族

爆弾テロはウイグル族が強制送還された1カ月後の出来事だったため、報復テロでは無いかと言われました。


しかし、どの説かよくわからないまま、時は過ぎていきます。



犯人の逮捕

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8月29日、中国籍ウイグル族、アデム・カラダック容疑者(28)バンコク内のアパートにて逮捕されます。
防犯カメラに事件直前、現場にバックパックを置き去る黄色Tシャツの男が映し出されていたことが決め手。

アパートからは事件の爆弾と同様の鉄の玉や、たくさんの偽装パスポートが押収されました。

カラダック容疑者の逮捕をきっかけに、17人に逮捕状が出されます。

9月1日にはウイグル自治区出身のユスフ・ミーライリー容疑者(25)を逮捕。ミラーイリー容疑者は遠隔操作によって爆弾を爆発させたとされています。

14日マレーシア警察より、爆弾テロ事件に関わったマレーシア人2人とパキスタン人1人を逮捕したという発表がありました。

タイ政府は9月26日朝、両容疑者の裏に雇い主である首謀者が潜んでいると述べました。

10月19日、爆弾テロの捜査は終了します。未だ数人の犯人は捕まえられていません。


テロを起こした理由は?

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府は、ウイグル民族をトルコへ不法入国させるグループが、活動を妨害したタイへの恨みのために行ったテロだとしています。

しかし、7月のウイグル族大量強制送還事件が大きく関わっていると考えるのが自然でしょう。


現在のタイ

治安はほぼ爆弾テロの前と同じレベルに戻っています。爆弾テロの現場も元通り。観光で訪れるには問題ないでしょう。

一つ心配なのは、事件の犯人が全員は捕まっていないこと。そして、警察ももう動く気が無いこと。

タイ政府も警戒しており、陸路での国境越えの厳格化や外国人に対して抜き打ち検閲を行うなど、以前とは異なった点も多々見られます。
在タイ外国人としては少し大変です…


爆弾テロはタイの脆弱性を表しました。
これを教訓に、タイが良い方向性へ向かうことを願います。




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